日経新聞によると、タイヤの原料となる天然ゴムは、タイヤ需要拡大と天候不順の影響で、ゴム市況では高値で推移しているそうです。このことは、新車販売の好調さが伝えられる中、同時にコスト削減も追求され、タイヤ価格への転化(値上げ)は難しそう。
そのような状況下で、タイヤメーカーが天然ゴムの農園経営に乗り出すことについても伝えられています。
タイヤメーカーが天然ゴム農園を自ら持つことは、以前から確認できていますが、天然ゴムの安定供給とコスト面での両立には随分貢献しているようです。
2009年の世界の天然ゴム生産量は、1位はタイで308.6万トン(世界シェア32.1%)、2位がインドネシアで253.5万トン(26.4%)、3位はマレーシアで85.6万トン(8.9%)。この上位3カ国で世界シェアの約67%。
また、輸出は、順にタイ、インドネシア、ベトナム、マレーシアとなっています。
これを背景に、国内のタイヤメーカー所有のゴム農園に目を向けると、ブリヂストンは、インドネシアと西アフリカのリベリアに所有。インドネシアではグッドイヤーが所有していたものを買収、リベリアは元々ファイアストンが所有していたものらしいです。
住友ゴムは、タイに所有。タイには他にゴムの加工所も持っているようです。ヨコハマも同じくタイに加工所。
天然ゴムの国内への商流は、中間に商社が絡みその経路が形成されてきた。しかし、より安価で確実を求めるタイヤメーカーは、直買いを取り入れる。そして、理想形態である現地での直接生産へ進むことになるようです。
但し、直接生産だけではその需要をまかなうのは難しく、直買いや場合によっては商社絡みの展開も平行しているよう。
いずれにしても、現地での農園経営は、タイヤの素材確保の上では重要なはず。ただ、企業の責務として、生産確保以外に現地での貢献活動も求められているのではないでしょうか。