ブリヂストンによると、ランフラットタイヤの新しい技術の開発、実用化に成功したそうです。
ランフラットタイヤは、空気圧がゼロになっても、所定のスピードで一定距離を走行できる特徴があります。その構造は、サイドを補強する方式とサポートリング方式という2種類存在しているようですが、乗用車の現在の主流はサイドを補強する方式のようです。
しかし、その実現の為にはタイヤサイド部に補強ゴムを使用することが必要であり、その結果タイヤサイド部が厚く硬い構造になり、乗り心地が通常より硬くなるイメージがありました。
今回のブリヂストンの新しい技術は、この硬い乗り心地を改良することに成功したと言うもののようです。
サイドを補強するランフラットタイヤの乗り心地を改善するには、通常タイヤ同様タイヤサイド部を薄く柔らかくすることが最も有効のようです、しかし、これではパンク走行時にタイヤサイド部の屈曲運動が大きくなり、発熱が増加してしまうそうです。その為に発熱に対してどう対処するかが大きな課題とされたそうです。
そこで今回開発されたのは、発熱を抑える新サイド補強ゴム、熱の力を利用して変形を抑制する新プライ(骨格)、タイヤサイド部を冷却するCOOLING FINの3つの新技術だそうです。
発熱を抑える新サイド補強ゴムとは、「NanoPro-Tech(ナノプロ・テック)」と呼ばれる素材を採用することで、タイヤに負荷がかかった際に発生するカーボン同士の摩擦を減らすことができ、発熱が抑制されるそうです。
また、新プライ(骨格)は、最先端繊維とその繊維をタイヤ材料に応用することで、タイヤサイド部の変形を抑制し、温度上昇を緩やかにするそうです。
そして、COOLING FINは、タイヤサイド部の表面に設けたタイヤ径方向に延びる突起により、空気の乱流を促進してタイヤを冷却するそうです。
同社では、これらの「熱をコントロールする」技術により、通常タイヤと比較しても遜色ない乗り心地を達成したと謳っています。
また、この進化は第3世代と位置付けられており、スペアタイヤを不要とするスペアタイヤレス化を、この第3世代ランフラットタイヤにより大きく前進させることができ、地球環境に貢献できるとしています。
ランフラットタイヤは、欧州車などでは随分普及の動きが大きいようですが、国内では一部の高級車への対応というまだ一般的なレベルには成長していないと考えられます。
ランフラットタイヤの開発は、レースシーンで積極的に行われていたようで、20年弱?前に耐久レースでダンロップがポルシェに装着し、タイヤがバーストしてもリタイアとならず、スローダウンしながらもピットへ戻っていく姿を観たような気がします(記憶は曖昧です)。
そのころからの開発が進み、ブリヂストンでは既に第3世代と位置付けているように、安全性や耐久性、そして今度は乗り心地までたどり着いたことは、今後の進化がタイヤとしての完全化にかなり近づいたと感じさせます。
しかし、タイヤ全体の方向性はいくつかに分かれており、現時点では環境に優しいといのが共通の課題のようです。そうすると今後は、エコタイヤの普及がランフラットタイヤの普及とどのようにリンクしてくるのか興味と言う点では注目したいところです。